補聴器と聞こえ

補聴器のしくみ

補聴器は音の増幅器です。
音のエネルギーを電気的エネルギーに変換して、それを増幅して、再び音のエネルギーに変換して耳に伝える。

補聴器の種類

1 気導補聴器・・内蔵のマイクロホンが音を拾って大きくし、イヤホンを介して外耳道から伝える補聴器です。

ニコンホームページからの転載

(ア)ポケット形

本体をポケットに入れ、イヤホンとコードをつないで使用。操作は比較的簡単で、機種によっては高出力が得られます。コードが邪魔になったり、たまに衣ずれ音が入ることがあります。

(イ)耳かけ形

耳にかけて使用します。操作が簡単で扱いやすいのが特長。汗に強い機種も出ています。機種も性能もバラエティーに富み、最も普及しています。

(ウ)耳あな形

耳あなに収まるタイプ。耳あなにスッポリ収まる小型のものから、耳の外にまでくる大型のものまでいくつかのタイプがあります。耳あなの形状ときこえの程度にあわせてつくるオーダーメイドタイプが一般的です。

(エ)メガネ形

メガネのツルの部分に補聴器を内蔵させています。メガネと補聴器を併用できる利点はありますが、レンズと補聴器の両方を調整する必要があります。

2 骨導導補聴器・・骨を振動させて音を伝える方法の補聴器。伝音性難聴の方が使用されます。メガネ型やカチューシャ型などがあります。

補聴援助システム

聴覚障害児にとって、騒がしい場所や反響する場所、話し手との距離が離れている場所では、補聴器や人工内耳を装用していても言葉の聞き取りが難しくなります。そのため、話し手がマイク付きの送信機を通して直接補聴器や人工内耳に取り付けた受信機へ送るシステムを利用します。磁気ループ方式、FM電波方式、デジタル無線方式などの種類があります。

 

補聴器の活用と配慮について

(ア)補聴器を使うということは残存聴力を活用することです。
  • 言葉だけでなく生活音、社会音、自然音を聞き取ることが大切です。
  • 命を守るだけでなく、感情や情緒を豊かにするものです。
(イ)補聴器の装用=聞こえることではありません。
  • 騒音の中ではあまり役に立ちません。
  • 大勢の人の中での会話を聞き取ることは困難です。
  • 離れた人の音声を聞くのは困難です。
(ウ)補聴器を装用して聞こえることと分かることは違います。

聞こえることが、「意味を理解できる」ことに直接繋がらない場合もあります。意味付けする,認識をするプロセスが必要です。

人工内耳

補聴器では効果の得られないほどの最重度な感音難聴が適応。内耳の蝸牛内に手術により電極を挿入し、電気刺激を聴神経に伝えて音を感じさせるものです。術後のリハビリが重要です。

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